この記事では、義両親を含めた3世代で台湾旅行を楽しむためのポイントを、実体験を交えながらご紹介します。
旅行の準備段階から帰国までの流れを詳しく振り返りつつ、「3世代旅行ならではの工夫」や「前回の経験から学んだコツ」をお伝えします。
実は、すでに家族旅行を計画していたところ、義両親も同行することが決まり、慌ただしい準備が始まりました。
前回の旅では、家族全員で行動するスケジュールが原因で疲れが出てしまったため、今回は適度に自由な時間を設ける工夫を取り入れることで、皆がリラックスして過ごせる旅行となりました。
3世代旅行の計画を考えている方に、少しでも役立つ情報をお届けできれば幸いです!
出発10日前:急遽一緒に台湾旅行に行くことに
私たち家族は旅行に出かけるときには必ず義両親に旅行に行く旨を伝えています。(何かあった時のために連絡できるようにしておくためです。)
台湾旅行出発10日前、主人が義両親に旅行の日程を伝えると、
また一緒に行きたいから連れて行ってほしい
前回の台湾旅行が楽しかったらしく、機会をうかがっていたそうです。
しかし、今回の申し出の背景には、義両親なりの「期待」があったようです。
前回の旅行では、航空券やホテルの手配、観光スケジュールの調整など、すべて私たち夫婦が段取りを組みました。
そのため、「息子夫婦と一緒なら、全部やってもらえる」「楽ができる」という認識があったのかもしれません。
家族だからこそ遠慮がない分、気軽にわがままを言えるのだと感じました。
一方で、私たち家族はすでに旅行の準備を整え、スケジュールも決まっている状況。
新たに義両親を加えることで生じる負担に、不安を覚えたのも正直なところです。
主人からの条件提示:前回の反省を活かして
前回の旅行では、全員で一緒に行動しすぎた結果、疲れがたまり「楽しいはずの旅行が、最後は消耗戦」という状態に。
それを踏まえ、主人は義両親に以下の条件を伝えることにしました。
- 家族は添乗員ではないので、基本的に自分たちのことは自分で行うこと。
- 航空券やホテルは私たち家族の予約を変更しない。義両親の分は空いているところを探す。
- シニア夫婦だけで行動する時間を設けること。
- 行きたい観光地があれば事前に伝えてもらうこと。
「息子夫婦と行くことで融通が利く、楽ができる」と思っていたかもしれませんが、正直無理です。
一緒に行くのはいいけれど、自分たちのことは自分たちでできるなら…と考えました。
試行錯誤その1:航空券の手配
まず最初の課題は航空券。同じ便に空きがなければ、そもそも義両親との旅行は成立しません。
優先順位を以下のように設定して調べ始めました。
- 同じ便での手配が最優先。
- 同じ日付で、時間帯が近い便でも可。
- 最悪、異なる時間帯でも空港で待ち合わせ可能。
幸運にも、私たちと同じ便に空きがあり予約ができました。
試行錯誤その2:ホテル選び
私たち家族が予約していたホテルは満室なので一緒のホテルというわけにはいきません。
義母にホテルはどこがいいかと聞けば
有名なところ
義母にとって重要なのは、「誰に話しても『あ~、そのホテル知っているわ』と言われるホテル名」であることでした。
例えば「円山大飯店」や「オークラ」のような名前が挙がりましたが、立地や空室状況の都合から断念。
全員で泊まれるホテルを探すのは難しく、以下の条件を基に選ぶことにしました。
- 駅から近いこと
- 私たちの宿泊先からもアクセスが良いこと
- 日本語が通じるスタッフがいること
- なるべく日本食もしくはおかゆが朝食で食べられること
- 義母が「聞いたことがあるホテル名」であること
それでも、義母の条件を満たしつつ、アクセスの良い「ロイヤルイン南西 中山ステーション」に最終的に決定しました。
このホテルは、私たち家族も以前利用したことがあり、部屋の快適さや朝食の内容を把握していたため安心感がありました。
また、フロントスタッフが日本語対応可能だったことも義両親にとって安心材料となりました。
試行錯誤その3:食事の計画
義父は咽頭がん治療の影響で、食事の飲み込みに問題がありました。
旅行中に食べられるものを事前にリサーチしようとしましたが、義父に直接確認しても「なんでも大丈夫」と言うばかり。
しかし、それを鵜呑みにすると現地で困るのは目に見えていたため、具体的に聞き出しました。
結果、「味付けが濃いものは避けたい」「柔らかい麺なら食べられる」「繊維のあるものはダメ」といった条件が明らかになりました。
これらの条件をもとに、義父が食べられるメニューを提供するレストランをリストアップしました。
一方で、義母に関しては、「食べられそうなものを選ぶからどうでもいい」というスタンスでした。
実際には自分事として深く考えておらず、「義父が問題なければ問題ない」という姿勢です。
そのため、義母自身にこだわりがあるわけではありませんでしたが、念のため全員が安心して食事を楽しめるよう、義両親が気軽に行けそうなレストランもリストに加えました。
試行錯誤その4:自由時間の導入
3世代旅行では、各世代のペースや興味が異なるため、全員で行動することが必ずしも最善とは限りません(前回の旅行で学びました)。
私たち家族は既に楽しみにしていた観光や体験の計画を立てていたため、一緒に行動することでそれが全てできなくなるのは避けたいと思いました。
義両親に「どこか行きたい場所はあるか」と尋ねても、返答は以下のような曖昧なものでした。
- 「特にない」
- 「急だから何でもいいわよ」
- 「〇〇は嫌。他に何かないの?」
- 「そこ行ったことある。他は?」
特に「何でもいい」という言葉には注意が必要です。
実際には「何でもよくない」のです。
義両親自身も考えがあるものの、具体的に答えるのが面倒なだけなのです。
後になって「これが嫌だ」「あれが良かった」などの希望が出てくることを想定し、事前にできる限り希望を聞き出しましたが、それでも曖昧なままの部分が残りました。
それでも義母は「なんでもいいわよ。ついていくだけだから」とさらりと言うのです。
なので「なんでもいい」という言葉を逆手に取り、一緒に行動しないことにしました。
また、言葉の壁への対応として「ポケトークをレンタルする」ことを提案し、自分たちで対処してもらえるようにしました。
台湾旅行1日目:移動と夜市でのスタート
自宅から空港までは、事前に予約した空港送迎タクシーを利用しました。
当初は電車で行こうと考えていましたが、以下の理由からタクシーに変更しました。
- 朝が早い時間帯での移動は負担が大きい。
- 5人という人数とスーツケース3つの荷物があるため、電車での移動は大変。
- 義両親と同じ町内に住んでいるものの、途中で待ち合わせをするのが面倒。
- 空港待ち合わせでは義両親に不安が残る。
そこでタクシーを予約し、まず我が家に迎えに来てもらい、その後、義両親の家に立ち寄り、全員で空港に向かうプランにしました。
これが大正解!スーツケースの積み下ろしも含めてとてもスムーズで、予定通り空港に到着できました。
この快適さから、帰国時も同じ送迎タクシーを利用することにしました。
台湾到着後のホテルチェックイン
台湾・松山空港に到着後は、タクシーでそれぞれのホテルへ向かいました。
義両親の宿泊先である「ロイヤルイン南西 中山ステーション」と、私たち家族が宿泊するホテルは異なる場所にあります。
義両親のチェックインを終えた主人がMRTで私たちのホテルに移動し、チェックイン手続きをしました(予約が主人の名前だったため)。
その間、私と子どもはホテルに荷物を預け、近くを散歩して時間を過ごしました。
夕方:義両親にポケトークの使い方をレクチャー
私たちのホテルでのチェックインが終わった後、すぐに義両親のホテルに向かいました。
この時点で午後5時を過ぎており、すでに初日も後半に差し掛かっていました。
義両親には、日本からレンタルしてきたポケトークを渡し、使い方を説明しました。
翌日から義両親が2人だけで行動する時間があるため、トラブルが起きた際に対応できるよう、何度か練習してもらいました。
ポケトークは操作が簡単なため、すぐに使えるようになり一安心です。
夕食は饒河街観光夜市で食べ歩き
夕食は、みんなで「饒河街観光夜市」に行きました。
義両親は過去にツアーで夜市を訪れたことがあったものの、実際に食べ歩きをするのは初めてだったそうです。(その時のツアーでは食べないでと言われていたそうです。)
「それほどお腹が空いていない」ということで、軽く食べ歩きをするスタイルに。
夜市では地元の料理を気軽に楽しめるため、義両親も「こういう食事も楽しいね」と満足してくれました。
1日目を終えて:西門エリアの利便性を実感
夜市からホテルに戻り、義両親を送り届けた後、私たちは西門のホテルに戻りました。
西門エリアは、朝から夜遅くまで屋台が営業しており、簡単な食事や買い物にとても便利です。
また、24時間営業のワトソンズやカルフールが近くにあるため、夜市の帰りに必要なものを買い足すことができました。
この日も、カルフールで土産となる調味料や飲み物などを購入し、ホテルに戻って休むことができました。
1日目のまとめ
1日目は、移動やチェックインなど慌ただしいスケジュールでしたが、空港送迎タクシーやタクシーでのホテル移動など、スムーズな手段を選んだことで大きなトラブルなく過ごすことができました。
夜市での夕食や西門エリアの便利さも加わり、初日から充実したスタートを切れました。
台湾旅行2日目:自由時間でそれぞれの満足を
朝はそれぞれのホテルで朝食
2日目の朝は、各自宿泊しているホテルで朝食をとることからスタートしました。
私たち家族のホテルでも、義両親のホテルでも、宿泊プランに朝食が付いていたため、個別でゆっくり過ごすことができました。
朝食後、義両親の宿泊先である「ロイヤルイン南西 中山ステーション」のロビーに10時に集合しました。
義父は開口一番、「朝市を探して散歩に行ったんだけど、見つからなかった」と話し出しました。
義父は約束の時間まで散歩をしていたようですが、話をよく聞くと、朝市とは全く違う方向に歩いていたとのこと。
それでも、「少し外に出ていろいろと散策した」と満足そうに語っていました。
ただ、義両親がロビーで昨日別れてから今に至るまでの話を聞いてもらいたくて話が止まりません。
せっかくの自由時間が減ってしまうため、「では、夕方5時にまたここで待ち合わせを」と伝え、お互い別行動に入りました。
午前~夕方:自由時間の過ごし方
夕食時に義両親から聞いた話では、自由時間中は三越のフードコートで昼食をとり、その後、中山地下街を散策していたとのこと。
三越のフードコートは、以前の旅行で案内したことがあり、義両親も場所を覚えていました。
「写真やサンプルを指差すだけで注文できるから特に困らなかったよ」と話してくれ、安心しました。
この日は外が雨だったため、中山地下街を散策したそうです。
義父は「歩くと結構距離があるね」と話していましたが、散策を楽しめたようでした。
自分たちのペースで楽しんだようです。
夕食は定番の鼎泰豊へ
夕方5時、義両親の宿泊ホテルで合流。
夕食は三越内にある鼎泰豊を予約していました。
義両親の食生活を考慮し、定番料理の小籠包や炒飯、野菜料理などを中心にオーダーしました。
鼎泰豊は安定の美味しさに加え、義両親にとっても食べやすい味だったようで、義父も「こういうところなら安心して食べられるね」と嬉しそうでした。
また、ホテルのすぐ目の前に三越があるため、移動が少なくて済んだ点も良かったです。
夜の買い物:24時間営業のカルフールが大活躍
夕食後、義両親をホテルに送り届けた後、私たちは西門のホテルに戻りました。
そのまま24時間営業のカルフールに足を運び、調味料や会社へのお土産などを購入。
夜遅くでもゆっくり買い物ができるのは、24時間営業のありがたさを改めて実感しました。
2日目のまとめ
2日目は、義両親と私たち家族がお互いに自由時間を持つことで、それぞれのペースで旅行を楽しむことができました。
義両親も散策やフードコートでの食事を楽しめたようで、満足そうな様子が印象的でした。
台湾旅行3日目:帰国日も目一杯楽しむ
朝は早起きして観光スタート
3日目は帰国日ですが、午前中に少しでも観光を楽しみたいと考え、早起きして動き出しました。
通常はホテルで朝食をとるのが一般的ですが、この日は「せっかくの最終日だから」と外で朝食を取ることにしました。
まず向かったのは、地元で人気のサンドイッチ屋さん。
シンプルながらボリュームたっぷりのサンドイッチと台湾風ミルクティーを注文し、現地の雰囲気を味わいながらの朝食を楽しみました。
龍山寺でパワーチャージ
朝食後は、台湾でも有名な「龍山寺」へ。
古くから地元の人々に親しまれている寺院で、多くの観光客も訪れる人気スポットです。
龍山寺そばのスターバックスに立ち寄り、一息つきました。
出発前のひとときをゆったりと楽しめたのは、朝の早起きのおかげです。
ホテルに戻ってチェックアウト
観光を終えてホテルに戻り、チェックアウトの準備を開始。
荷造りは前日に済ませていたため、スムーズに進みました。
その後、義両親の宿泊ホテルに向かい、全員でタクシーに乗って台北松山空港へ移動しました。
義両親と合流するまでは少しバタバタしましたが、ホテルが近かったため大きな遅れもなくスムーズに進みました。
台北松山空港から帰国
台北松山空港では、出国手続きもスムーズに完了。
帰国便は定刻通りの出発で、大きなトラブルもなく無事に台湾を後にしました。
空港送迎タクシーで快適な帰宅
帰国後は、行きと同じく空港送迎タクシーを利用して自宅まで戻りました。
人数が多い旅行では、送迎タクシーの快適さが改めて便利だと感じる場面でした。
義両親も「荷物が多い時は本当に助かるね」と満足そうでした。
3日目のまとめ
帰国日ながらも朝早くから動き出したことで、龍山寺や現地のサンドイッチ屋を訪れることができ、限られた時間を有効に使えました。
また、送迎タクシーを利用することで、最後まで大きなストレスなく帰宅できた点も良かったです。
まとめ:自由な時間と工夫が生む3世代旅行の快適さ
今回の台湾3世代旅行は、義両親の急な申し出から始まりました。
同じ便の航空券が奇跡的に確保できたことで、義両親の同行が可能になりましたが、旅行を通じて「適度な距離感」と「事前の工夫」がいかに重要かを実感しました。
自由時間がもたらす心の余裕
今回の旅行では、ホテルを別々にしたり、自由な時間を設けたりすることで、お互いにストレスを減らすことができました。
半日でも自由な時間があると、全員がそれぞれのペースで過ごせるため、負担が軽減されることに驚きました。
義両親も自分たちで観光を楽しむ時間を持てたことで、旅の満足度が高まったようです。
ポケトークで安心を提供
言葉の壁を心配していた義母も、ポケトークの力を借りることで大きな安心を得られました。
前回の台湾旅行では、義父や孫と手をつないで離れないほど不安そうな様子だった義母が、今回は一変。
アクティブに行動し、買い物も楽しみ、「いつもの義母らしい」姿を取り戻していました。
義母が言っていた「知らない土地ではぐれたら言葉がわからないから大変。絶対に離れないようにしないとダメ」という言葉は、前回の不安を物語っています。
しかし、今回はポケトークがあったことでその心配が解消され、気軽に行動できるようになったようです。
満足感を感じた義両親の姿
義母が、買いたいものを自分で選び、それを満足そうに話している姿は印象的でした。
言葉の壁を越えて、思い通りに行動できる喜びを感じていたようです。
これを見て、今回の工夫が旅行を成功に導いたと実感しました。
3世代旅行を成功させるポイント
- 適度な自由時間を確保すること:お互いのストレスを軽減し、それぞれの楽しみ方を尊重できる。
- 言葉の壁をサポートするツールの活用:ポケトークや翻訳アプリが安心感を与える。
- 事前の計画と距離感の調整:ホテルを分ける、スケジュールを分散するなど、柔軟な対応が重要。
今回の経験を通じて、3世代旅行は工夫次第で全員が満足できるものになると感じました。これから同じように3世代での旅行を計画される方に、少しでも参考になれば幸いです。